Poly-Pポリリン酸強化技術
生分解性ポリアスパラギン酸を基盤とした先進技術です。土壌中の養分固定を解消し、リン酸の固定化を防ぎ、旺盛な根の発達を促すことで、養分の有効性を最大化するよう設計されています。
技術概要
POLY-Pは、農地土壌におけるリン酸固定化という長年の課題を解決するために開発された、Kingenta独自のリン酸強化技術です。生分解性ポリアスパラギン酸を活用することで、リン酸の移動性・有効性、そして根による吸収効率を大幅に向上させます。
生分解性ポリアスパラギン酸による錯体形成
従来のリン酸肥料は、土壌中の陽イオン(アルカリ性土壌中のカルシウム(Ca²⁺)、酸性土壌中の鉄(Fe³⁺)やアルミニウム(Al³⁺)など)と速やかに反応し、不溶性の沈殿物を形成することで、施用したリン酸の最大70〜80%を固定してしまいます。
POLY-Pは高親和性の錯化剤として働き、金属陽イオンがリン酸イオンと結合する前に選択的に捕捉します。この養分固定の障壁を取り除くことで、POLY-Pは根圏付近でリン酸を遊離状態・生物有効な形態に保ち、生育初期の旺盛な発根と生育期間を通じた成長を後押しします。
作用機序
POLY-Pは、土壌養分の利用を最大化するために、3つの異なる化学的・生理学的機序で作用します。
陽イオンによる固定の解消
POLY-Pの錯化ポリマーが土壌溶液中の遊離カルシウム・鉄・アルミニウムイオンを包み込み、第二リン酸カルシウムやリン酸鉄などの不溶性リン酸塩の形成を防ぎます。
土壌中での持続的な移動性
結合していないリン酸イオンは根圏の液相で移動性を保ち、固定化の激しい土壌やアルカリ性土壌においても、根毛への速やかな拡散を可能にします。
根圏と根系構造
局所的なリン酸有効性の向上が側根の成長を促進し、根の総表面積を増やすことで、主要・微量要素全体の吸収能力を高めます。
Poly-Pが作物にもたらす価値
広域作物、特殊作物、施設園芸作物まで、POLY-P技術が実証してきた農学的メリットです。
土壌リン酸の生物有効性を向上
有効リン酸の利用効率を20〜30%向上させ、土壌中に蓄積された養分を解放します。
Ca・Fe・Alによる固定を解消
石灰質土壌中のカルシウムや、酸性土壌中の鉄・アルミニウムによる養分の沈殿を防ぎます。
旺盛な根系の発達
初期の発根、根毛密度の向上、そしてより深い土壌への伸長を促し、支持力を高めます。
硬水中での微量要素の保護
中量・微量要素をキレート化し、硬度の高い灌漑水で施用した際の沈殿を防ぎます。
肥料利用効率(NUE)の向上
養分の溶脱と固定化を抑えることで、施肥投資に対するリターンを最大化します。
100%完全生分解性の技術
環境に配慮したポリアスパラギン酸を基盤とし、マイクロプラスチックや化学残留物を残さず土壌中で自然分解します。
技術仕様と適用分野
固形NPK、複合肥料、液体製剤、灌水施肥ソリューションへのシームレスな組み込みを想定した商業規格です。
| 基盤成分 | 生分解性ポリアスパラギン酸ポリマー(Poly-P) |
|---|---|
| 主な機能 | リン酸固定抑制剤・陽イオン錯化剤 |
| 捕捉対象の陽イオン | カルシウム(Ca²⁺)、鉄(Fe³⁺)、アルミニウム(Al³⁺)、マグネシウム(Mg²⁺) |
| 環境への影響 | 土壌生分解率100%、マイクロプラスチック・残留物ゼロ |
| 配合適合性 | 複合NPK、MAP/DAP、水溶性肥料(WSF)、液体肥料、微量要素配合との完全な配合が可能 |
| 施用方法 | 粒状肥料被覆、液体灌注、灌水施肥、葉面散布 |
Kingentaとともに、成長を 世界の肥料メーカーと手を携え、業界全体に新たな価値を
Kingentaは、自社の生産能力にとどまらず、独自の技術力を広く社会へと展開していくことを目指しています。ポリマー被覆システム、ウレアーゼ・硝化抑制剤、Poly-Pリン酸強化技術など、私たちの独自技術を世界中の肥料メーカー、配合加工業者、農業資材メーカーの皆様にご提供するパートナーシップを積極的に歓迎しています。共に、世界の農業における養分利用効率の向上と持続可能な生産性の実現に貢献してまいります。
